保育士資格と幼稚園教諭免許の取得に必要な専門知識を学ぶ。

村上涼先生による「子ども家庭支援の心理学」。子どもの成長を支える上で、その家庭への支援が担う意味・意義を考える。

乳幼児期の子どもの育ちを支えるために必要な専門的知識や基礎理論を学び、実践力の基盤を築きます。


1年次では、乳幼児期(生後すぐから小学校入学まで)全般の育ちや保育、幼児期(おおよそ3歳から小学校入学まで)の教育的側面に関する基礎的な専門知識を学び、子どもが置かれた多様な状況への理解を深めます。2年次では、保育現場の実践的活動についての基礎理論を学び、保育者として実践できる能力を身につけます。
たとえば1年次で学ぶ「保育の心理学」では、人の成長に伴う変化やその過程を心理学的に捉えるための基礎的な知識を学びます。子どもの姿を観察することで成長・発達について理解を深め、保育の現場での関わり方についてグループで考えていきます。また、「保育原理」では保育に関わる法律や制度、歴史に関する知識をもとに、これからの保育の内容と方法を考える力を養い、「保育者論」では現代の保育者が担う役割について学びます。2年次で学ぶ「教育・保育課程論」は、幼稚園や認定こども園、保育所で行う保育の指導計画を作成するための基礎的な知識を修得します。子どもの主体性を尊重し、発達を保障する保育を実現するためには、計画において何が重要であるのか、学生自身が考えながら立案できる力を身につけます。「保育内容総論」は、子どもが幼稚園・認定こども園・保育所における遊びや生活においてどのような経験を重ね、発達を遂げていくのかを、DVD映像などの実践事例を通して理解します。

ある日の授業の様子


授業「乳児保育Ⅱ」では、3歳未満児の発育・発達の過程や特性をふまえた援助・関わりの基本的な考え方について理解したうえで、実際の保育現場に即した知識技術を身につけます。

赤ちゃん人形を使って調乳など赤ちゃんのお世話を実践してみる。

おむつの実験をしてみる。

Student Interview

「発達」への理解と知識を深めることが、
保育をめぐる試行錯誤の基本に。


乳幼児期は著しく心身の発育・発達が進む時期であり、その個人差も大きいということを学びました。また障がいに対する周囲の理解不足から起こる「二次障がい」についても知り、発達への理解を深めることは、子どもたちとの関わりだけでなく、保護者への支援にも重要だと感じています。また現在の保育を取り巻く問題を学ぶ中では、不安と同時に、学修の成果をもって問題の解決に貢献するという目標も生まれ、新たなモチベーションになっています。

身近なニュースや事例から学ぶ、
家庭を支えるための視点。


保護者とのコミュニケーションを大切にし、家庭支援や地域との交流に積極的に取り組んで、子どもたちが生きる環境をより良くする―― 私が目指している「保育者像」のひとつです。「子ども家庭支援の心理学」では、現代の子どもやその保護者が抱えている問題、そして環境や社会が育児と保育に与える影響などを学び、多様な家庭に対する適切な支援のあり方を考察。現在の保育者が担う役割について理解を深め、考えるきっかけになりました。