江戸川大学では、3年次に所属したゼミナールで専門研究を行い、4年次には卒業論文を執筆します。各ゼミの指導教員は卒業論文のうち優秀な論文を優秀論文として推薦します。優秀論文発表会では、優秀論文を執筆した学生がプレゼンテーションを行い、最も優秀な論文が選考されます。

2023年度 優秀論文

経営社会学科最優秀論文 成合 祐翔さん(小田原ゼミ)
「インボイス制度導入の対策と今後の課題」

<論文概要>
2023年10月1日からインボイス制度が開始された。インボイス制度は、取引の正しい消費税額と消費税率を把握するための制度である。消費税の軽減税率が導入され消費税率が2種類になったことによる不正や計算ミスを防止し、正しい消費税の納税額を計算することを目的とした制度である。本論文は、このインボイス制度の導入が実務界に与える影響について考察を深めようとしたものである。インボイス制度の概要について先行研究を十分調査し、インボイス制度導入の背景および目的についての理解が深められている。インボイス制度導入の影響についても免税事業者および課税事業者の両方の視点から明らかにすることで課題を抽出し、今後の対策について筆者の見解を論理的に展開している。

<選考のポイント>
インボイス制度導入による消費税計算方法、免税事業者の対応と課税事業者の対応などについて、先行研究ならびに参考文献を利用して、理路整然とまとめ上げている点が際立つ論文と言える。今回、主題としたインボイス制度のみならず消費税実務は、複雑な側面を持ち合わせており、ハードルの高い領域にチャレンジした卒業研究と言える。
実際に、質疑応答でも実務的な観点の質問も飛び出したが、冷静に対応するなど、プレゼンテーションも秀でた卒業研究と言える。学科教員一致して、最優秀論文に選出された。