社会学部
経営社会学科
音楽産業に携わる人材に求められるものは、音楽への情熱だけではありません。センスと知識をもとにコンテンツやサービスを創造する「クリエイティブ力」、そして経営戦略やマーケティングに関する知識と論理的思考力でビジネスをかたちにする「プロデュース力」が欠かせないものになっています。
作品(楽曲)の著作権管理やプロモーションなどを担う音楽出版、コンサートの運営、アーティストのマネジメント、あるいはインターネットによる配信ビジネスなど、音楽に関わる仕事は実にさまざま。本コースでは音楽業界のビジネスモデル、音楽コンテンツやサービスについて、講義と演習で学びます。
「演習・実習」では、次世代に通用する高校生アーティストの発掘を目指す「エドアワ・オーディション」を開催し、イベント制作を実践します。また「専門ゼミナール」では、イベントや音楽配信ビジネスの分析などそれぞれの視点で音楽業界を研究。リアルな音楽ビジネスの姿を捉え、音楽産業の各分野で活躍できるプロフェッショナルを目指します。
関根 直樹 先生
音楽産業はデジタルの波を真っ先に受け、パッケージから音楽配信、そして興行へと業態の主流が変化しています。SNSとDSPにより音楽リスナー人口は人類史上最高に達していると考えます。現代が、音楽ビジネスにとっての最盛期といえるかもしれません。五感を研ぎ澄ませながらこの時流に乗り、デジタルの情報選択とアナログな感性鍛錬がとても大切だと思います。
大塚 寛樹 先生
どんな事象にも背景があり、複数の要素が絡み合っています。華やかなエンタテインメントやTechnologyにも政治、経済、情熱等が影響します。物事に対して「なぜ」を5回、1回繰り返すことで、本質に近づくことができます。時に、それでも本質に辿りつくことが出来ない場合、それは未知の可能性かもしれませんが、それを見極めるには視野を広く、小さなTry & Errorを繰り返し体験することです。
小倉 淳 先生
旧来型のメディア・コントロールに基本を学び、ネットラジオやYouTuber、SNSの活用などにも積極的にアプローチすることで、新たなマネタイズやそのためのプロモーションに実践的にチャレンジすることが大切です。
「江戸川ガールズアワード」は女子高生たちに向けて音楽とファッションの融合を発信するイベントで、企画から運営まで学生たちが手掛けます。その核プログラムである「ガールズバンド&ソロオーディション」は、関東圏の女子高生を対象にした軽音楽コンテストです。
2021年度の音楽ビジネスゼミは、音楽プロデューサーやレコード会社などの協力を得て、2020江戸川ガールズアワード優勝者「SENA」さんのメジャーデビュープログラムを作成。企画からPV制作、プロモーションなどのプロセスを実践し、「SENA」さんは2021年11月3日にアイビーレコードから CD「magnet(マグネット)」でメジャーデビューを果たしました。
11月3日に行われたデビューライブで演奏するSENAさん
EGA※ではスケジュールや台本作成などの準備から本番の実施・ネット配信までを実践。話し合いを重ねてかたちにしていく中で、大勢の力で作品を世に送り出す「音楽ビジネスのおもしろさ」を実感しました。
また、アーティストプロデュースは、個性と魅力を伝える方法をチームで考えて営業企画書を作成。音楽業界のプロからもチェックを受け、ほとんど訂正がないまま最終案が完成したときはとてもうれしかったです。
※EDOGAWA Girls Award