江戸川大学では、3年次に所属したゼミナールで専門研究を行い、4年次には卒業論文を執筆します。各ゼミの指導教員は卒業論文のうち優秀な論文を優秀論文として推薦します。優秀論文発表会では、優秀論文を執筆した学生がプレゼンテーションを行い、最も優秀な論文が選考されます。

2021年度 優秀論文

最優秀論文 樋口 栞帆さん(北原ゼミ)
「競技スポーツに於けるリーダーシップとコミュニケーションの研究 ~NBA選手・チームの例から~」

<論文概要>本論文では、「競技スポーツに於いて、コミュニケーションによるリーダーシップと結果には大きな関係がある」と言う仮説を設定し、まずNBAを代表するリーダー3名のコミュニケーションと行動を分析。次に、本学バスケットボール関係者へのアンケート調査及びインタビューによって客観データの収集と検証・考察を行なった。結果として、リーダーシップをとるために重要なコミュニケーション要素は、「行動」「言葉」「態度」の順で重要であることが判明し、リーダーシップとの関係性が認められた。

<選考のポイント>
バスケットボール競技について、歴史的考察、先行研究レビューなど論文として適切なアプローチで考察を進めている。また、仮説の検証に向けて、NBAを代表するリーダーの行動分析、競技関係者へのヒアリング調査・アンケート調査という独自のリサーチ手段を加えており、完成度、オリジナリティの高さなどを総合的に評価し、最優秀論文として選出した。


最優秀論文 鈴木 雄大さん(髙野ゼミ)
「なぜ日本人はiPhoneを買うのか~移動体通信の歴史と日本人の特性~」

<論文概要>世界多くの国々のスマートフォン及びOS市場では、Androidがシェアトップを誇っているが、日本ではiPhone(iOS)のシェアがトップとなっている。本論文では、なぜ日本でiPhone(iOS)が人気であるのかを、移動体通信の歴史からさかのぼり、フィーチャーフォンのルーツや評価の比較から考察を開始した。加えて、iPhoneが登場した当時の時代背景やAppleの戦略、iPhoneの製品としての魅力を分析。一般消費者へのアンケート調査を行うことで、最終的に「日本人の特性や消費者行動が大きな要因となっている」という結論を得るに至った。

<選考のポイント>
本論文は、諸外国に比べて日本でのiPhoneシェア率が高い理由に関して、先行研究の調査に始まり、行動心理学、消費者行動論、経営理論といった様々な視点から消費者心理を検証・考察するだけでなく、裏付けを取るためのアンケート調査を実施した。結論に至るために考えた筆者独自のアプローチ手法などを総合的に評価し、最優秀論文として選出した。