江戸川大学では、3年次に所属したゼミナールで専門研究を行い、4年次には卒業論文を執筆します。各ゼミの指導教員は卒業論文のうち優秀な論文を優秀論文として推薦します。優秀論文発表会では、優秀論文を執筆した学生がプレゼンテーションを行い、最も優秀な論文が選考されます。

2020年度 優秀論文

最優秀論文 劉 海宇さん(安田知絵ゼミ)
「中国とネパールの経済関係 -国境貿易を中心にー」

<論文概要>
本論文では、中国・チベットとネパールの国境付近で行われている貿易を中心に、両国の経済関係の変化と現存する問題点および今後の課題について考察した。その結果、両国とも国境付近における経済開発に力を入れているものの、インフラ整備や投資促進するための方策の欠如が課題であることが確認された。現存する問題点の改善や国境を越えた地域間協力の推進により国境経済圏の形成可能性を展望している。詳細な地域レベルのデータ分析は今後の課題として残された。

<選考のポイント>
本論文は、中国とネパールの貿易取引関係にスポットをあて、現地調査を行うことで浮かび上がってくる両国間の課題と今後の展望を示唆したものである。考察部分からは、中国とネパールだけでなくロシアとモンゴルなど国境経済圏形成のあり方含め、一定のインプリケーションが読み取れる。独自の視点、筆者自身が撮影した写真を掲載するなどの工夫、完成度の高さなどを総合的に評価し、最優秀論文として選出した。