王 令薇

マス・コミュニケーション学科 助教
博士(教育学)

2017年に北京大学を卒業した後、日本に留学しました。学部ではジャーナリズム学と社会学を専攻し、修士課程・博士課程では主にメディア文化学とメディア史について学びました。大学院では、『中学生日記』という40年にわたりNHKで放送された、素人の中学生たちや彼らの平凡な日常を描き続けたテレビ番組に惹かれ、博士課程修了までに研究してきました。2022年からメディアやコミュニケーションに関する授業に携わりはじめ、現在に至ります。

研究分野:社会学
専門分野:コミュニケーション・情報・メディア/教育・学校


メディア論は、新たなメディアの出現とそれが広く利用されることで社会が変化するという視点を示してくれます。しかし、メディアが社会に一方的に影響を及ぼすだけではなく、社会もメディアのあり方や使われ方に影響を与える側面があります。メディア学では、社会とメディアがお互いにどのように影響し合うかを、様々なアプローチと研究対象を通じて解明することが主な目的です。

専門分野の魅力・学ぶ上で大事なこと


テレビ、新聞、雑誌、インターネットといった情報を伝達する手段だけではなく、ディズニーランドをはじめとした観光スポット、都市空間、食べ物の色、服のデザイン、および鉄道や船舶、自動車といった交通機関も、メディア学の視点から分析することができます。それこそがメディア研究のもっとも面白いところです。

研究テーマ


子どもたちが大人から理想的な教育を受けて良い人間に育つという考え方は、日本社会においてどのように維持されていますか。テレビやインターネットなどのメディアが変わってきたことが、この考え方の維持や変化にどのように影響していますか。これらの問いをめぐって研究を行ってきました。

最近の研究活動


最近は主に次の3つのテーマについて研究しております。

  1. 中学生イベントのメディア社会学的研究
    「少年の主張」大会という、生徒の姿および彼らの思いを可視化しようとする中学生イベントが行われてきました。このメディア・イベントの意味・役割を明らかにしようとします。
  2. 昭和50年代における中学生の国際交流のメディア史
    東南アジアの国々との交流を促すという、中学生国際交流活動の新たな展開およびメディアとの関わりに着目し、関連事業の中学生が国際文化交流に参加する意欲への影響を明らかにします。
  3. 日本の民藝運動における理論化の力学(共同研究)
    日常的に使われる工芸品を「民藝」として名付け、評価することがその作り手・使い手にもたらした影響について研究しております。

担当科目


マスコミ学基礎、メディア学概論、マス・コミュニケーション論II、マスコミ学応用、メディア社会学、マス・コミュニケーション演習E、マス・コミュニケーション実習E、マスコミ総合科目A

趣味


K-POPや卓球・フィギュアスケートの試合、ゲーム実況、映画、ドラマを見ること、行ったことのないところへの旅行と、散歩が好きです。いろんなことに興味が湧きます。