年度を選択

2025.09.03

教員免許状取得を目指す学生が国語教育全国大会に参加

江戸川大学教職課程センターでは、教員免許状取得を希望する学生に、外部の研究会等への参加を推奨しています。

8月8日(金)・8月9日(土)の2日間、東京都文京区にある筑波大学付属小学校にて行われた第88回国語教育全国大会に学生7名が参加しました。

本大会を主催する日本国語教育学会は、幼稚園(保育園)から大学までの国語教育の実践について学び合う会です。今回のテーマは、「豊かな言語生活を拓く国語教室の創造―学び手の問いが育つ単元学習の開発―」で、全国から集まった現役教員によるさまざまな研究発表が行われました。

■参加した学生のコメント
T.R.さん(2年生)
国語教育全国大会に参加して感じたのは、「目標設定の大切さ」です。発表の場では、「その目標に対して、授業内容は適切か」「なぜ、この授業内容にしたのか」といった、目標から派生した質問が多く交わされていました。私と同じ部分に疑問をもった方もいれば、異なる視点の考えを持った方もおり、多様な考え方に触れられたことは大きな学びでした。さらに、黒板の板書や指導案など完結にまとめられた資料から、授業の導入方法や一つひとつの行動の意図を深く学ぶことができました。普段の大学での模擬授業とは異なる実践的な気づきを得られました。

■K.R.さん(2年生)
「探求を軸とした言語教育のカリキュラムマネジメント」では、他教科との関わりを授業に生かすためには、授業計画や内容をもう一方の教科の先生と十分に共有しなければ効果が得られにくいことを学びました。授業に相互の関連性を持たせようとすると、準備の量は増えますが、不十分な準備では意図が伝わりません。他教科と連携する授業では、十分な準備時間を確保することの重要性を強く感じました。また、単元別実践研究会の「遊びを通して学ぶ 我が国の言語文化」では、古典に苦手意識を持つ生徒にも楽しみながら学んでもらうため、モノポリーを参考に考案された手作りゲーム「故事ポリー」を活用した授業が紹介されました。私自身、ゲームを通して学ぶのは好きで、カードゲームやスマホアプリで学ぶことはありますが、手作りの教材は新鮮で面白く、生徒と一緒にやってみたいと思いました。ただ楽しいだけでなく学びにつなげるためにはルール設定やグループ分けへの工夫が欠かせないことも実感しました。

■I.T.さん(3年生)
今回の参加で授業の進め方やアイデアの引き出しを増やすことができました。ICTを活用した国語科の授業が広がる一方、ICTに頼りすぎることで体験的な活動や生徒主体の学びが減少しているという現場の悩みも伺うことができ、大変貴重な機会となりました。研究発表では、生徒が課題に対し絵や写真、エッセイなど自由な方法で表現する授業実践が紹介され、発問を段階的に行う工夫や問いを言い換える工夫を学ぶことができました。授業の展開次第で生徒の理解度を深められることを実感し、多くのヒントを得ることができました。

■A.S.さん(4年生)
二日間にわたり、幼稚園から高校までの国語教育に関する模擬授業や研究発表を見て学ぶことができました。初日の模擬授業では、実際の小学生を対象とした授業の様子を見て、質の高い教育実践から刺激を受けました。二日目の研究発表では、新しい視点を取り入れた授業方法に触れ、古典や漢文をどのようにすれば面白い授業にできるのかを学びました。来年からは教壇に立ちますが、今回の研究会で各県の国語教員の方々と意見交換できたことはとても貴重な経験でした。この経験を自身の授業に取り入れ、質の高い授業づくりに努めていきたいです。