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2026.06.29

経営社会学科の酒向浩二ゼミ生が株式模擬売買で国際経済・日本経済への理解を深化

酒向浩二教授とゼミ生たち

社会学部経営社会学科の酒向浩二教授(専門分野:国際経済学)のゼミナールに所属する2年生が「株式学習ゲーム」に取り組んでいます。株式学習ゲームは、金融経済教育推進機構が提供するシミュレーション教材です。500万円の仮想資金を運用し、実際の株価に基づいて模擬売買を行うことができます。2026年度は次のプログラムで実施しました。

  1. 株式学習ゲーム説明
  2. 株価をPER・PBRで測る・初めての模擬株式購入
  3. GWに自分の足で身近な銘柄をリサーチする
  4. リサーチ結果の共有
  5. 株式買い増し
  6. 株式買い増し
  7. 株価と金利の関係を学ぶ・日経新聞と四季報を読む
  8. 株価と為替の関係を学ぶ
  9. 個別株への集中をETFで分散補完する
  10. これまでの振り返り

ゼミ生たちは、投資シミュレーションを通じて株式市場の仕組みや企業分析の重要性について理解を深めるとともに、それぞれの視点から金融・経済に関する学びを深めています。

■これまでの学びと今後の投資戦略(学生のコメント)

  • 中村翔太郎さん(株式学習ゲーム内での模擬保有銘柄:東京海上ホールディングス、NTT、SGホールディングスほか)

    3か月学んで、株式の面白さと難しさを実感しました。上がるか下がるかを単に予想するだけではなく、なぜ上がったのか下がったのかを深ぼりすることの重要性を学びました。今後はその力をさらに向上させて、分析を深耕していきます。現在の投資戦略は、直近のニューステーマ追従型戦略です。直近のニュースにより、保有銘柄を入れ替えていきます。

  • 山田健仁さん(同:任天堂、アシックス、グローバルX 半導体関連ETFほか)

    今まで企業の表面しか見ていませんでしたが、株式学習ゲームに取り組むようになってからは、企業がどのように利益を上げているのかといった内部構造を調べるようになりました。また、決算など、より踏み込んだ企業情報にも関心を持ち、理解しようと思うようになりました。個別銘柄はイベント関係で上がりそうな銘柄を中心に購入し、現在の投資トレンドであるAI投資に逆らう戦略を採ります。ETFは現在の投資トレンドのAI投資を中心に行い、個別銘柄の補完関係になるように購入を進めます。

  • 小倉芽吹希さん(同:ソフトバンク、トヨタ自動車、グローバルX 防衛テック日本株式ETFほか)

    株式学習ゲームに取り組むことで、日本や、世界全体の情勢について調べる癖が身につきました。これまでは他人事としてとらえていたことも、最近では、自分にも関係のあることとして関心を持てるようになりました。今、世界のトレンドであるAIがどのような立ち位置にいるのか、世界から見て日本がどのような立場にあるのかなどを理解する力を、さらに身につけていきたいです。ソフトバンクグループやソシオネクストなどのAI関連銘柄を中心に買っていき、サブでは、中東情勢の影響で株価が下落しているトヨタ自動車などについて、現在は底を打っている可能性があると考え、中東情勢が緩和した際の株価上昇を期待して購入しています。

  • 清水袈生さん(同:セブン&アイ・ホールディングス、伊藤忠商事、NF・日経高配当50ETFほか)

    情報を収集する力がどれだけ大切か、そしてその得た情報を自分自身で考え、最終判断を下すことの難しさを、このゲームを通して学べた気がします。今後は、自分で考える力をより身につけていきたいです。現代はAIに頼りすぎて、自分で考える力がかなり弱くなってきていると考えます。そのため、自分自身で仮説を立て、AIに答えや模範解答をもらう。このサイクルが大切と考えます。あまり半導体を重んじず、日常生活関連、特にコンビニ関係を積極的に購入しました。逆張り的な戦略を採っています。しかしながら、ETFというものを学んだ際に、半導体関連など、ETFは順張りのような戦略をしています。この結果で、投資関連で情報を取り入れることの大切さがわかるはずだと見込んでいます。

  • 中村花梨さん(同:花王、資生堂、NF・日本株女性活躍ETFほか)

    美容やファッション、日用品など女性に関連したものに注目しています。普段よく使う商品や知っている企業の方が内容を理解しやすいため、これからも生活に関わる企業を意識しながら進めていきたいです。ただ、今のところ身近なものばかりなので、AIや資源系のニュースで左右されるようなものも、授業での学びを考慮しながら購入してみたいです。

  • 林友菜さん(同:メルカリ、ゲオホールディングス、三菱UFJフィナンシャル・グループほか)

    自分に身近な企業や、私たちの暮らしに直結するようなニュースに関連する株などを中心に購入しています。加えて、ゼミで金利上昇について学んだことから、銀行株にも関心を持っています。日本では金利正常化が進んでおり、銀行は恩恵を受ける可能性があるため、三菱UFJなどの金融株にも注目しています。今後は、短いスパンでの値動きだけでなく、長い目で見て企業の成長性やリスクを判断できるようになりたいです。さらに、さまざまな業界や投資のテーマについて学び、自分なりの基準を確立していき、実際に投資を行ってみたいと考えています。

  • 野口惺沙さん(同:トレジャー・ファクトリー、ブックオフグループホールディングス、住友金属鉱山ほか)

    株価が変動する要因として、企業の事業内容や社会の出来事が大きく影響することを学びました。銘柄を選ぶ際には、ニュースや企業の決算情報を確認し、自分なりに将来性を考えながら行いました。また、これまではあまり意識していなかった金利や為替、景気動向などの経済ニュースにも関心を持つようになりました。トレンドを押さえたものや、アルバイト先、食品など、身近なものから購入しています。

■酒向浩二教授のコメント
世界的なAIブーム、中東情勢に影響を受けた資源高、日銀の利上げ、円安、FRB議長の交代、これらの国内外経済情勢は、いずれも株価に織り込まれていきます。そのため、あたまから国際経済を学ぶことよりも、まずは仮想株を保有し、どういう国内外情勢で株価は、買い(需要が強まる)、売り(その逆)を、皆さんに考えていただくようにしています。ゼミ生の皆さんは、これまで他人事だった、AIも、中東情勢も、利上げも、身近な事象と感じるようになったようです。さらに、個別株を補うためにETF(上場投資信託)も購入して分散、為替、金利の見通しのディベートもAIを活用しつつ行い、保有銘柄の影響も勘案しています。自分なりの投資戦略を策定、それがその通りになるかどうか検証するプロセスが、令和のゼミ生の皆さんの知的サバイバル力につながると感じて、応援しています。なお、本活動は投資を推奨するものではなく、株価変動の背景にある企業活動・経済情勢・国際情勢を学ぶための教育活動です。