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2021.02.08

⼩⼝彦太学⻑の著書『中国法 ―「依法治国」の公法と私法 ―』が朝刊各紙で紹介

⼩⼝彦太学⻑(専⾨分野:中国法、中国法史)の著書『中国法 ―「依法治国」の公法と私法―』(集英社新書・2020 年11 ⽉ 17 ⽇出版)が、日本経済新聞(1 ⽉ 30 ⽇付朝刊)の読書欄「新書・文庫」、毎日新聞(2 ⽉ 6 ⽇付朝刊)の「今週の本棚」で、それぞれ紹介されました。

中国法を理解することは、対中ビジネスを行ううえで不可欠なものとなっています。認識の不十分さが深刻な事態を招いた事例は枚挙にいとまがありません。そもそも中国法は、私法(物権法や契約法などの民法)と公法(憲法や刑事法など)とでまったく様相が異なります。例えば、経済の円滑な遂行を保障する中国契約法は、国際的な契約立法を取り入れた先進的な法である一方、憲法は立憲主義憲法とはまったく類型を異にしており、市民の精神的、身体的自由に対する公権力の容赦なき弾圧と拷問による自白強要が普遍化しています。

本書は、なぜ中国法はこのように複雑な相貌を有するのか。具体的な裁判例に即して、その謎を解いていく対中ビジネス必携の一冊になっています。

【主な内容】
・中国にはまともな法律などあるはずがないという先入観
・法律認識のギャップがもたらした「尖閣諸島国有化問題」
・中国契約法は国際的な契約立法を取り入れている
・契約紛争案件に見える民衆と裁判所の距離の近さ
・中国では約定こそ原則
・日本企業の法務部門の中国法分析の不十分さ
・先進的民法に生き続ける伝統的な法思想
・検察、法院に対して圧倒的優位に立つ公安権力
・市民の表現活動に“切り込んでいく”中国憲法
・拷問による自白の強要
・表の法と裏の法

集英社新書のウェブサイト

小口彦太 学長

<参考リンク>

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