海外研修
異文化理解研修(ニュージーランド)

体験レポート

挑戦はスタートラインに

メディアコミュニケーション学部マス・コミュニケーション学科 A.N.さん

私は、小学生の頃から海外の文化について学ぶ機会はあったが、まさか自分が実際に海外に行って身をもって異文化を体験し、学ぶことができるとは思っていなかった。高校3 年生になって江戸川大学に出会い、たくさんの留学プログラムがあることを知り、興味を持った。しかし、英語を「聞く・話す」ということが得意でなかった私は、「ホームステイだし、話が何も通じなくて、勉強になるどころか生活していけないのではないか」と思い、参加するかとても迷っていた。それでもガイダンスに参加するうち、自分のモットーである「挑戦」することを決意し、ニュージーランドに飛び立った。それは、初めての飛行機渡航、初めての海外であった。
ニュージーランド行きの飛行機に乗った瞬間から環境が一変した。飛行機内で見ることができる映像ものはほとんど音声が英語であり、機内放送もスピードの速い英語。いきなり英語しかない環境に囲まれて、はじめは緊張と不安しかなかったが、ニュージーランドに到着して、出迎えてくれたマッセイ大学の先生方は暖かく歓迎してくれた。
迎えに来てくれる初対面のホストファザーを待っている間、私は緊張に押しつぶされそうになりながら、頭の中で「Hi, My name is Nina. Nice to meet you」という英文を頭の中で何度も唱えていた。ホストファザーが迎えに来てくれた時、あれだけ唱えていたのに焦って言葉がなかなかでなかったが、ホストファザーがとても優しく話しかけてきてくれて、ホストファミリー全員で家に迎え入れてくれた。私が一番不安だったのは英語でのコミュニケーションだったが、ホストファミリーが私の言いたいことを推測しながら最後まで聞いてくれて、私に話しかけるときもゆっくり、なるべく簡単な単語を使って私が分かるまで話してくれた。一緒に書道をしたり、ピアノを弾いたり、海に行ったり、とても優しいホストファミリーと共にニュージーランドでの時間を楽しく過ごした。

私はニュージーランドに滞在した2週間の間で、新たな英単語をどれだけ多く学ぶことができただろう。現地ではすべて英語で話さなくてはならない。通じる日本語は「いただきます」くらいだ。しかし、自分が当時知っている英単語は数少ない。そんなとき、どうしても知りたくなった単語を無意識に検索していた。それは自分の知っている英単語を増やすことになり、コミュニケーションを充実させることにもなった。日本での英語の授業中、知らない単語があった時には、日本語で話してしまっていた。しかし、英語しか通じない環境に置かれたことで、自分 の「わからなかったら日本語を使ってしまえばいい」という考えを大きく変え、ただ調べるのではなく、自分の知識として取り入れるために調べることができた。さらに、マッセイ大学では、すべて授業が英語で行われるだけでなく、クラスメイトが新しく知った英単語を発表してクラス全員で共有する機会があった。これは、自分が新しく知った単語をアウトプットすることもできるし、クラスメイトが覚えた単語を自分の知識にもすることができた。中でも、私がニュージーランドでクラスメイトから学んでから良く使った単語は、「microwave(電子レンジ)」だ。私にとって、電子レンジは家でも大学でもよく使うため、日常会話でよく使う英単語であったし、何より海外研修に参加した学生の間で「流行った」と言って
も過言ではない単語であった。このようにして、私は2 週間で日常英単語を中心にたくさんの英単語を学ぶことができた。

私は今まで、「英語でうまく話せない」「英単語をあまり知らない」ということを皆に知られたくないし、正直恥ずかしいことだと思っていた。しかし、マッセイ大学の授業ではほとんどずっと英会話をしなくてはならない状態であったため、1 週間が経った頃には日本語で会話をしていることが逆に違和感になってきていた。英語で会話をするということに抵抗がなくなっていたのだ。こうして、ホームステイやマッセイ大学での授業では英語を楽しく、広く学ぶことができた。その結果、日本で受けたテストの点数より2週間の研修を終えた後に受けたテストの点数がとても上がっていた。2 週間という短い間でも結果として残すことができ、自分の自信に繋がった。
ニュージーランドに滞在したのは2週間というとても短い期間であったのに、私の場合、日本に帰ってからもニュージーランドでの生活でしていた日課が繰り返された。朝は6 時30 分に起床し、朝ご飯はコーヒーとトーストを食べる。
10時40分にはbreaktime、ランチにはマヌカハニートーストと少し甘いビスケット、それからニュージーランドのリンゴは1つが小さく簡単に食べられていたが、日本のリンゴは少し大きいため、小さめのリンゴを選んで皮ごと丸かじりした。夕飯には、ホームステイ先でホストマザーが作ってくれた惣菜パイを再現して食べた。そして夜は、21 時にはベッドの中だ。完全にニュージーランドでの生活にのめり込んでしまった。

Microwaveという単語も知らず、英語で話すことに抵抗を持っていた私ですら、英語で話すことが楽しいと感じられるようになり、日本に帰ってから洋楽を聞いたり洋画を観たり、何かと英語と関わらずにはいられない生活を送っている。それくらい、ニュージーランドで過ごした時間は本当にかけがえのない時間であり、英語のスキルアップを目指すスタートラインになった。今、参加に迷っているキミ、新しいことに踏み出した勇気は絶対自分にとって大きな変化を与えてくれるよ。