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2023.06.09

人間心理学科・西村律子准教授、浅岡章一教授ゼミの卒業研究成果が国際誌『Industrial Health』に掲載

社会学部人間心理学科・西村律子准教授(専門分野:認知心理学)と浅岡章一教授(専門分野:実験睡眠心理学)が両研究室のゼミ生とともに行った研究の成果が、2023年4月1日(土)独立行政法人労働安全衛生総合研究所が発刊している査読付き国際学術誌『Industrial Health』に掲載されました。

本論文は、2019年度卒業生である面来和季さんが卒業研究として実施した研究成果に基づいており、弱い社会的ストレスが睡眠不足下にある人の意思決定に与える影響を検討しています。

参加者は社会的ストレスをかけられる群と、そうではない群に分けられ、寝ることなく一晩を過ごし、その明け方に、ギャンブル性の高い意思決定課題に参加します。結果は、社会的ストレスをかけられる群においてのみ、意思決定が阻害されることが明らかとなりました。しかし、いつも通り十分に睡眠をとった参加者が日中に同じ課題を行った場合には、社会的ストレスをかけられても、意思決定が阻害されることはありませんでした。このことから、睡眠不足下では弱い社会的ストレスであっても、ヒトの意思決定の機能に影響を与えることが示唆されました。