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2023.04.27

人間心理学科・石橋美香子講師らの共著論文が『Scientific Reports』に掲載

社会学部人間心理学科・石橋美香子講師(専門分野:発達心理学)らの共著論文が4月24 日(月)、自然科学系全般を扱う査読付き学術誌『Scientific Reports』(nature research)に掲載されました。

本論文は、子どもが就寝時に毛布やぬいぐるみを用いる要因や睡眠問題との関連を検討した内容となっています。

具体的には、40~47ヶ月の日本の子ども96名を対象に子どものストレス(質問紙と唾液中コルチゾール)・不安傾向・問題行動・気質が、ぬいぐるみの使用を予測するのかを検討しました。さらに、ぬいぐるみの使用状況と養育者が評価する子どもの睡眠問題との関連性を検討しました。

研究結果では、睡眠時にぬいぐるみを用いている子どもは、不安になりやすい傾向があることが示されました。また、ほとんどの子どもは、養育者やきょうだいと一緒に寝ているときであっても、就寝時にぬいぐるみを用いていることがわかりました。さらに、ぬいぐるみの使用と睡眠問題との間に特別な関連性は示されませんでした。これらの結果から、子どもがぬいぐるみを睡眠時に用いるのは、養育者の代わりとして用いているのではなく、養育者の不在によって引き起こされる不安に対抗するためであるのかもしれないと考えています。

石橋美香子 講師