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2020.01.27

人間心理学科・福田一彦教授らの研究成果が世界睡眠学会、国際小児睡眠学会のオフィシャルジャーナル『Sleep Medicine』に掲載

良く知っている匂いをかぐと嫌な夢を見る?!

人はレム睡眠中に夢を見ますが、レム睡眠中に本人が良く知っている匂いを提示すると、夢内容が不快な方向に変化するという結果を得ました。この結果は、嗅覚を処理する系が不快な情動に関連する脳の扁桃体へ直接入力を送っていることや、レム睡眠中には、好き嫌いなどの価値判断を行っている眼窩前頭皮質の活動が低下していること、匂いとの接触回数が多いと匂いのセンサーである嗅上皮での閾値が下がることなどによって生じているのではないかと考察しました。

この研究は、2018 年に同じく Sleep Medicine に掲載された「Satomi Okabe, Kazuhiko Fukuda, Hiroko Mochizuki-Kawai, & Kazuo Yamada, (2018) "Favorite odor induces negative dream emotion during rapid eye movement sleep", Sleep Medicine, 47, 72-76.」に続くもので、主著者の筑波大学大学院(国際統合睡眠医科学研究機構)の岡部聡美さんが、広島大学総合科学部の林光緒教授、国際統合睡眠医科学研究機構の阿部高志准教授、本学の福田一彦教授らとともに行った研究に基づくものです。

本研究成果は、世界睡眠学会や国際小児睡眠学会のオフィシャルジャーナルである『Sleep Medicine』(2019 年 12 月 17 日:Available Online, 2020年66巻, 227-232)に掲載されました。

発表者
江戸川大学 社会学部 人間心理学科 教授(睡眠研究所所長)
福田一彦

福田一彦 教授

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