江戸川大学では、3年次に所属したゼミナールで専門研究を行い、4年次には卒業論文を執筆します。各ゼミの指導教員は卒業論文のうち優秀な論文を優秀論文として推薦します。優秀論文発表会では、優秀論文を執筆した学生がプレゼンテーションを行い、最も優秀な論文が選考されます。

2019年度優秀論文

最優秀論文 松本真弥さん
「レッジョ・エミリアの教育における『REMIDA』について」―役割と日本における可能性―

<論文概要>
現在世界中が注目する「レッジョ・エミリア」の教育について、文献や映像から、大人と子どもは対等で、創造性を発揮し、美的で探求的な活動を通して市民を育てる教育であることを明らかにした上で『REMIDA』に焦点をあてました。
日本でREMIDA(廃材再活用施設)設立を目指すプロジェクトに参加するとともに、各地で運動を進める保育者やアート関連の方々にアンケートを取り、地域に根差したREMIDAの役割と設立に向けての今後を展望した論文です。

<選考のポイント>
実際にREMIDAプロジェクトのスタッフとして子どもたちの姿やスタッフの関わり方を丁寧に観察して意味づけしたこと、アンケートを通して、地域連携を重視した幅広い世代の活動が期待され、そのための企業支援が欠かせないこと、子どもに活かすには保育士が学び続ける環境が必要であることなどを、自らの体験を通して理論と結び付けていったことを評価しました。


優秀論文 有永茜音さん
「バレーボール選手の心理的競技能力と競技パフォーマンスとの関連性」

<論文概要>
「バレーボール選手の心理的競技能力と競技パフォーマンスとの関連性」というテーマで書かれた論文である。バレーボール競技を続けてきた中で、心理的な要因でパフォーマンスを発揮できず多くの悔しい思いをしてきた。その経験から、自身の所属する女子バレーボール部に所属する選手たちの心理的競技能力を心理的競技能力検査(DIPCA.3)を用いて、客観的に把握し、それぞれの選手、チーム全体の課題を見つけることで、良い成績を残せるようにしたいという目的を持って書かれた実践的な論文である。

<選考のポイント>
自身が長年取り組んできたスポーツをより深く追求するため、心理検査を用いて分析的に自分たちの活動を捉え、他のカテゴリーと比較することにより、課題を見つけだすという研究を行っている。研究テーマは、チームが強くなって欲しいという切実な願いから生じたものであり、高く評価できる内容に仕上がっている。