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研究レポート

公益財団法人科学技術融合振興財団助成交付研究のご紹介

研究課題
「 ICT 問題解決力育成のための情報リテラシー教育」

(平成29年2月28日から平成31年2月28日まで)

メディアコミュニケーション学部
情報文化学科

玉田 和恵 教授

博士(学術)


予測困難な時代における大学の責務として、「生涯学び続け、どんな環境においても“答えのない問題”に最善解を導くことができる能力」を身につけた学生の育成が求められています(中央教育審議会大学部会2012)。
そして、グローバル化する知識基盤社会において、学士力として求められる力の中には、「汎用的技能」「自己管理力」「統合的な学習経験と創造的思考力」などが含まれています(文部科学省2008)
これに対応して、私立大学情報教育協会(以下、「私情協」)では、学士力としてのICT問題解決力(問題解決力×情報リテラシー)を育成するためのカリキュラム開発を行っています。申請者は、当該事業を推進する私情協情報リテラシー・情報倫理分科会の主査です。本研究は、開発したカリキュラムを普及させる準備として、指導法及びそれらを活用して効果的に学生に指導を行うためのゲーミング教材を開発することを目指しています。

まずは、全ての分野共通に求められる初年次の情報リテラシー教育の在り方を初等中等教育との関連を検討しながら明らかにします。
そして、本研究グループが所属する学科においてICT問題解決力育成を目指した指導法を開発し、ゲーミング教材を試作して効果検証を行います。それを基に、広く多くの大学でICT問題解決力育成のために汎用的に活用できる指導法を開発し、それに対応したゲーミング教材開発の手法を確立します。

【研究計画】

1 、初年次教育におけるICT問題解決力を育成するために、共通情報リテラシー科目においてどのような指導が効果的であるか、指導法、指導内容、指導教材を検討する

2、本研究グループが所属する学科の専門教科において、分野による内部知識の違いを明確にし、問題解決の縦糸横糸モデルを適用して指導法及びカリキュラムを検討する。

3、本指導法のフレームワークを活用した授業の設計法や支援教材の設計原理を確立し、各科目での指導案や教材例を体系的に作成する。

4 、1~3で整理した問題解決指導の枠組みに沿って、アクティブラーニングを目指して指導法を開発する。

5、1~4で開発した指導法・教材等による学修効果を検証するために、ICT問題解決力育成を目指したゲーミング教材を開発する。

6、広く授業実践を行い評価・改善を図り、e-learning教材として公開する。